Recruit Column
パワーハラスメントの定義とは?
2015年03月12日(木)
パワーハラスメントの定義とは?
セクハラに続き、ここ数年急増するパワハラ問題。実はパワハラ(パワーハラスメント)の定義は法律では規定されていません。様々な裁判例からある程度の線引きがされていることが実情です。
ひとつの参考資料として、平成24年3月15日に、厚生労働省の検討会「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議」において「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言について」が発表されました。ここでは、その中からパワハラの概念と、行為についての記載をご紹介します。
職場のパワーハラスメントの概念
職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいいます。
職場のパワーハラスメントの行為類型(典型的なものであり、すべてを網羅するものではないことに留意する必要がある)
①暴行・傷害(身体的な攻撃)
②脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言(精神的な攻撃)
③隔離・仲間外し・無視(人間関係からの切り離し)
④業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害(過大な要求)
⑤業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと(過小な要求)
⑥私的なことに過度に立ち入ること(個の侵害)
(厚生労働省ホームページより)
特に行為類型については、現場でこのような事が行われていないかどうか早期発見が大切です。指導のつもりで部下に意見しても、感情に任せてしまうと相手からは暴言と取られる場合もあります。普段から上司と部下のコミュニケーションを意識するほか、従業員アンケートなど実態調査を行うことも有効です。